<エンジン始動直後アイドリング不安定>

エンジン型式   1HZ
登録年月日 2015年4月27日
発生年月日  2015年12月16日
実施年月日  2015年12月30日~2016年1月5日
走行距離  201326KM
状況及び症状
ランクル温度計外気温マイナス2度、エンジン始動直後アイドリングが10秒位いバラツク。
すぐ走行してしまえば、アイドリングは安定する。

※参考資料よりエンジン本体は、問題無しなので、トヨタランドクルーザー修理書を参考に各部点検した結果
グロープラグレジスター不良。

<下画像>一人作業の為このようなテスターの使い方をした。ジャンパー線2000mm。
hzj73ジャンパー線

<下画像>目盛り板の読み取り倍率
hzj73テスター倍率

<下画像>テスターレンジの位置
hzj73テスターレンジ位置

<下画像>赤クリップがグロープラグ。黒クリップがアース。
hzj73ジャンパー線セット

※グローインジケーターランプ冷却水温度マイナス4度エンジン始動しない状態で、約3秒間点灯で正常。
hzj73マニュアル

※T1後の電圧が約1/2電圧が加わらない。(T1電圧21、5V後ゼロVⒺへ進む。
hzj73電圧測定

この時上と同じ電圧
hzj73マニュアル

<下画像>新品部品導通有り。
hzj73グロープラグレジスター

<下画像>不良品の外したグロープラグレジスター抵抗無限大。
hzj73グロープラグレジスター抵抗測定

<今回の点検で分かった事>
グロープラグレジスターが悪いとアフターグローが利かない。
アフターグローが利かないと冷間時始動直後エンジンの燃焼が不安定になる。
冷間時始動直後の燃焼が不安定になる。
処置
グロープラグレジスター交換。

<下画像>グロープラグレジスターの取り付け位置
グロープラグレジスター取付位置

<下画像>図面でのグロープラグレジスターの位置。
図面でのグロープラグレジスター位置


機能確認 2016年1月7日
ランクル温度計 外気マイナス3度 室内マイナス2度

※ランクル70修理書では、水温20度以下は、アフターグロー時間120秒となる。
この間アフターグロー電圧がグロープラグに電源の約1/2Vかかることになる。
hzj73マニュアル

※取説のとおりエンジン始動。当基地の73は、寒冷地仕様車ではない。
hzj73取扱説明書

120秒以上アイドリング安定。
<下画像>エンジン始動後、約120秒間アフターグロー電圧がグロープラグに13、5Vかかった。
hzj73アフターグロー確認
機能確認終了。

作業終了。

<部品代>

部品名 グロープラグレジスター 部品番号28621-68020 数量1   金額10,900円

※追補
<グロープラグレジスター交換する前に行った項目2015年12月17日~2015年12月29日>
1、燃料フィルター交換(水混入無し)
2、噴射ノズル点検依頼(1万円)噴射ノズル一応交換。
噴射圧力(開弁圧)点検
 No1 135kg/㎠ No2 133kg/㎠(若干たれ) No3 138kg/㎠ No4 135kg/㎠(若干たれ) No5 138kg/㎠ No6 133kg/㎠
No2とNo4若干のたれ(微妙)。圧力は、6本ほぼ同じ。
1HZ噴射ノズル スロットル式噴射圧力(開弁圧)150kg/㎠新車解説書より基準値不明


参考資料 別資料から添付
単孔ノズル 予燃焼室式噴射圧力120kg/㎠~160kg/㎠

3、走行距離も走行距離なのでグロープラグ交換。

2019年12月15日~2019年12月21日
走行距離 257382km
噴射ポンプより燃料もれ発生の為、リビルト品と交換(部品代10万円)
噴射時期基準値1、03~1、09mm
今回噴射ポンプ取り付け時の噴射時期1、075mmにしたら、噴射ポンプのマークと本体のマークが合っていた。
それからウオーターポンプ軸部にガタがあったので、ついでにウオターポンプ交換。
ウオターポンプ交換時は、BJ系と違いカムシャフトオイルシールリテーナーを外す必要があります。

噴射ポンプの脱着は、修理書(1990年1月追補版)をご覧下さい。噴射ポンプのマークと本体のマーク


噴射ポンプ交換後の始動テスト
2019年12月28日
走行距離 257793km
ランクル温度計外側マイナス5度内側マイナス4度
エンジン予熱表示灯点灯し、消灯するまで待ってエンジン始動(グロープラグを予熱してエンジン始動)
アイドリング安定(息継ぎ無し)する。
これで様子をみる。

2019年12月29日
走行距離 257830km
ランクル温度計アウトサイドマイナス6度 インサイドマイナス5度
予熱表示灯点灯無視しで(グロープラグを予熱しないで)エンジン始動。
燃料漏れ無し。アイドリング安定(息継ぎ症状無し)。
これで燃料漏れが直り、アイドリング息継ぎ症状も直ったと思いますが、もう少し様子をみる事にします。

2020年1月1日
走行距離 258068km
ランクル温度計アウトサイド マイナス6度 インサイドマイナス6度
予熱表示灯点灯無視しで(グロープラグを予熱しないで)エンジン始動。
燃料漏れ無し。アイドリング安定(息継ぎ症状無し)。

2020年1月2日
走行距離 258133km
ランクル温度計アウトサイド マイナス5度 インサイドマイナス5度
予熱表示灯点灯無視しで(グロープラグを予熱しないで)エンジン始動。
燃料漏れ無し。アイドリング安定(息継ぎ症状無し)。

※ここまでいろいろ整備を行いましたが、最初に噴射ポンプが悪くなりかけていたのに気が付かなかったので、
冬場始動時に十分グロープラグを予熱し、アフターグローを利かせる必要があった。
しかし、グロープラグレジスターがNGだったので、エンジン始動直後アイドリングが不安定だった。
グロープラグレジスターを交換したら、始動直後のアイドリングが安定したが、冬場時々始動直後一瞬2~3回位い息継ぎ症状発生。
それでも走行するのに何の問題も有りませんでした。
ところが今回噴射ポンプより燃料漏れ発生のため、噴射ポンプを交換したら、冬場
グロープラグを予熱しなくてもエンジンが始動し、始動直後もアイドリングが安定する様になった。
噴射ポンプ交換により、冬場、エンジン始動直後のアイドリング不安定と一瞬の息継ぎについての整備は、恒久と判断し、
終了します。

2020年1月7日
燃料フィルター交換。
フィルター内の燃料をバケットに捨てた時、小さなカスが燃料に少し混ざっていました。
気になります
KC-HZJ70Vも燃料フィルターの交換時、バケットに抜いた燃料にもわずかですが
小さなカスが混ざっていました。KC-HZJ70V調子は絶好調です。
この件について何かありましたら事あるごとに報告します。
(注意)最低気温何度でグロープラグの予熱するのかは、分かりません。
取説通り始動した方が良いと思います。

<エンジン始動直後アイドリング不安定 現在までの作業の流れ>

1、燃料フィルター交換この時燃料フィルター内のカスに気ずかず。

2、噴射ノズル点検依頼 噴射ノズル一応交換。

3、グロープラグ交換 ここまで作業したが、エンジン始動直後のアイドリング不安定は、変化なし。

4、グロープラグレジスター交換 この時アフターグローも利きアイドリング安定作業終了。

5、冬場始動直後、時々2~3回一瞬アイドリング息継ぎ発生。すぐ良くなる。以前よりかなり良い。このまま73使用する。

6、噴射ポンプより燃料漏れ

7、噴射ポンプリビルト品に交換 始動直後アイドリング不安定、始動直後一瞬息継ぎが発生せず。

8、燃料フィルター交換小さなカス発見。  

9、一応エンジン始動直後のテスト開始2月頃まで。

2020年2月2日 再度フィルター内の燃料点検
KC-HZJ70V U-HZJ73HVのフィルター内の燃料を抜いて観ました。
73HVの抜いた画像は有りませんが、70V画像を載せます。
今日のフィルター内のカスの量は、
73HVと70Vは同じ位いでした。
この位のカスで、70Vの噴射ポンプは、NGなのでしょうか?
恐らく、他の70もこの位のカスは、入っているのではないでしょうか。
長期に亘り、少しずつ何処かの部品が摩耗したカス、又は粗悪な燃料
入れてしまった等、いろいろあると思います。
今回73HVの燃料タンクの交換を検討していましたが、燃料タンクの交換は、見送る事にしました。

※カスの件ですが、今後、事あるごとに報告します。

2020年2月13日あるセンターにカスを調べてもらう為、73のフィルター内の燃料を抜いて観たらカスが出ませんでした。
70も同じです。それで次にフィルターを交換する時期(30000km~40000km走行後)にカスが出た時、調べてもらう事にしました。

今回73のフィルター内の燃料を抜いた時のフィルターホースの画像を添付します



70のフィルターホースは、ぱっと見問題無し。
基地ではまず第一に73のエンジンルーム内でエンジンの熱の影響を受けやすい燃料ホースを交換する事にしました。

2020年2月14日~21日エンジンルーム内燃料ホース交換

噴射ポンプ吸入側ホースと噴射ポンプ戻りホース交換

ノズルリーケージパイプNo1から噴射ポンプ戻りホース交換。


噴射ポンプからタンクへ戻りホース交換。

フィルター側交換(噴射ポンプへ)


上画像ホース、フィルターから噴射ポンプへ(交換済み) 下画像ホース、燃料タンクからフィルターへホース取り付け部ひび割れ為交換済み



下画像噴射ポンプホース交換。


他のホースも劣化が進み硬くなっていてほとんどヒビ割れしていました。
問題のタンク側からフィルターへの燃料ホースは生産終了の為入手困難。
現在検討中





2020年4月10日

問題のタンク側からフィルターへの燃料ホース自作
自作品取り付け





自作品取り付け前




※2020年2月3日に撮影したU-HZJ73HV燃料フィルター内の燃料画像も添付します。

KC-HZJ70Vフィルター内の燃料
軽油内の白く光ってる点と黒い点です。拡大して観て下さい。

2022年2月3日 U-HZJ73HVフィルター内の燃料


2019年12月28~  U-HZJ73HVエンジン始動直後のアイドリングテスト

(A)エンジン予熱表示灯点灯し、消灯するまで待ってエンジン始動(グロープラグを予熱して)エンジン始動。

(B)予熱表示灯点灯無視で(グロープラグを予熱しない)エンジン始動。

※予熱表示灯点灯無視で(グロープラグを予熱しないで)エンジン始動するとセルモーターの回転時間が長くなるので、
取扱説明書通りエンジンを始動する事にしました。
KC-HZJ70Vも同様です。

測定値はランクル温度計

月日
 
外気温度℃  車内温度℃   グロー使用  グロー未使用 結果  時刻 
12月28日   -5 -4   (A)    OK 6 
12月29日  -6  -5   (B)   OK  5
1月1日  -6  -6    (B)  OK  6 
1月2日  -5  -5    (B)  OK  5 
1月8日  0  0  (A)    OK  7 
1月9日  5  6  (A)    OK  9 
1月11日  -3  -3  (A)    OK  6 
1月12日 -4  -4  (A)    OK  7 
1月13日 0  0  (A)    OK  8 
1月14日 0  0  (A)    OK  8 
1月17日 ー3  -3  (A)    OK  6 
1月18日 3  3  (A)   OK  5 
1月19日 7  7  (A)   OK  15 
1月20日 -4  -3  (A)    OK 
1月21日 4  3  (A)    OK  9 
1月22日 -6  -6  (A)    OK  6 
1月23日 -2  -3  (A)    OK  7 
1月25日 1  2  (A)    OK  6 
1月26日 -1  -1  (A)    OK  7 
1月27日 -3  -4  (A)    OK  6 
1月28日 -1  0  (A)    OK  9 
1月30日 0  1  (A)    OK  6 
1月31日 -2  -1  (A)    OK  6 
2月1日 -5  -5  (A)    OK  6 
2月2日 -5  -5  (A)    OK  6 
2月3日  -1  -1  (A)    OK  6 
2月4日  -3  -3  (A)    OK  6 
2月5日 -3 -3  (A)    OK  5 
2月6日  -6  -6  (A)    OK  6 
※試しにグロー未使用でエンジン始動
0、5秒位い2回息継ぎ発生した(恒久取り消し)
アイドリングバラツキ無し

寒冷地仕様でないので、取説通りグロー使用とスロットルボタンも調整することにします。
月日   外気温度℃ 車内温度℃   グロー使用     グロー未使用 結果  時刻 
 2月7日 -9   -9 ※(B) OK 6 
 2月8日  -6  -6  (A)    OK 5 
 2月9日  -3  -3  (A)   OK   6
2月10日  -8  -8  (A)    OK 6 
 2月11日 -3  -3   (A)   OK   6
             
             
             
             
<テストの結果、再発の心配無しと判断し、テスト終了>

普通の工具では、ナット、ボルトを、緩めるのが大変なので、下画像のバーを使い、緩めました。
モンキーレンチは、カムシャフトを固定するのに使用。
メッキパイプは、バイクのフォークチューブです。



ハーフムーンレンチがあると、噴射ポンプ脱着時便利です。

噴射ポンプ取り外す時の工具アストロ製。 ハンドル外す時にも使えます。




燃料ノズルリーケージパイプから噴射ポンプに戻り。

燃料噴射ポンプから燃料タンク戻り。

2024年2月26日
走行距離295037km
エンジンルーム内燃料フィルター定期交換
2020年2月13日あるセンターにカスを調べてもらう件、今回フィルター定期交換時、フィルターから
燃料を瓶容器に入れて観た結果、今回も燃料が奇麗で水混入もなし。黒いカスは発見出来ませんでした。
今年、燃料水抜き剤を入れて始動テストを行った結果下記の通りです。
*今回はランクル温度計外気温のみでの最低気温
1月9日 -6度 14日 -7度 16日 -6度 17日 -7度
2月5日 -5度 7日 -5度 8日 -5度 9日-5度 13日 -6度
今回0、5秒位の息つき2回発生無し。
これからは冬期一回、梅雨時期一回、入れることにし様子みます。

今後の予定としてタンク内フィルターを確認します。



今回使用した水抜き剤
3本/満タン



トップ矢印

車内キシミ音